流産手術のこと②
つづき
手術当日。
朝は食事は摂らないように言われている。少量の水分はOK。
つわりはまだある。
朝、一度内診をする。
そしてラミナリアという子宮頚管を広げる棒のようなものを入れる。
病室へ移動。お昼過ぎの手術の予定。
今日はもう一人手術を受ける人がいるらしい。状態を見て順番に行うとのこと。
あ…
この前の女の子がいる。そういうことか…
望んでも育たなかった命と、育っているのに止められてしまう命。
せっかく、育っているのに…
できるのなら代わってほしい…
午前中は病室でゆっくり過ごす。
痛い…生理痛とはまた違う痛み。違和感。
12時過ぎ。
お手洗いを済ませて点滴をつないでもらう。
そしていよいよ手術室へ。
麻酔。数字を数えていく途中で意識が遠のいた。
お酒に弱い人は麻酔が効きやすいらしい。よく効いた。
……
身体を動かされる感覚で目が覚めた。
けれど麻酔がよく効いていて自分で歩くことができず、運んでもらう。
夫が病室で待っていてくれ、ベッドに倒れこんだ。
術後の痛みもあったけれど、
それよりも赤ちゃんがもういないんだという喪失感で涙が止まらなかった。